何がいいたいか
- アンパンマンこどもミュージアムは
- ショーが最高に楽しい
- ご飯が美味しい
アンパンマンと私
私にとって「アンパンマン」偉大な存在だ。
はじめに言葉ありき。言葉はアンパンマンと共にあり、言葉はアンパンマンであった。 私が今このようにそれっぽく言葉を綴ることができているのは紛れもなくアンパンマンのおかげだ。 というのも、私はアンパンマンのひらがなタブレットを通して言葉を得たからだ。 ひらがなタブレットには50音が書かれており、文字を押すとその読みをアンパンマンが読み上げてくれる。 今になってもひらがなを覚えた経験は記憶に強く刻み込まれている。 アンパンマンがもしいなかったら私は文盲だっただろう。
そんな偉大なアンパンマンのアニメも同じくらい偉大だ。 最近はU-NEXTやd-TVでアンパンマンの劇場版作品を見ている。 気になる人は「アンパンマン 映画 打線」で検索して出る作品を順に見ると良いだろう。個人的には「勇気の花がひらくとき」と「だだんだんとふたごの星」と「ブラックノーズと魔法の歌」が好き。 全体を通して言えることは、どの作品もアンパンマンの自己犠牲的な愛によって絶望に打ち勝つ希望の話になっている。 そもそもアンパンマンの頭のパンをもぎ取って他人に分け与えるというキャラクターそのものが自己犠牲による愛を実にわかりやすく象徴してる。 実質銀河鉄道の夜じゃん、嫌いなわけがない。
以上のようにここ最近はちょっとしたアンパンマンブームが到来していたわけだが、ある程度熱も冷め始めていた。
しかし、1つやり残していることがあった。
それは「アンパンマンこどもミュージアム」へ行くことだった。
アンパンマンこどもミュージアムへ
というわけでアンパンマンこどもミュージアムにやってきました!!
アンパンマンこどもミュージアムは横浜駅から10分程度歩いた先にあり、入り口前の広場にはクソデカアンパンマンがいるため良い目印になる。
せっかくなので記念に撮った。 ミュージアムの建物1階は無料で楽しむことができ、アンパンマングッズの売り場やレストランでアンパンマンの世界観を楽しむことができる。 2,3階はチケットを買って入るスペースとなっており、子供用の遊び場やアンパンマンの世界を再現した展示を楽しむことができる。 正直、ほとんどが子供向けのものだったので大人が楽しめるものは少なかった。 しかし、この後見ることになるショーで評価は極限まで上がることとなる。
ばいきんまんのダンス!ダンス!ダンス!
アンパンマンこどもミュージアムの真ん中にはステージと広場があり、決まった時間にショーが開催される。 私は30分前に席についてばいきんまんの登場を今か今かと待っていた。 開催時間直前になると、司会のお姉さん?がステージに上がり、DJブースのようなものを配置する。 そして、しれっと登場するばいきんまんとドキンちゃん。 「あっ、こんな普通に出てくるんだ…」と唖然としてしまったが、まわりの子供たちは特に驚きもしない。 今どきの子供たちはばいきんまん程度では驚きはしないのだ。
ステージに立ったばいきんまんたちはダンスを披露するがイマイチ盛り上がらない。 ここでアンパンマン、しょくぱんまん、カレーパンマンの3人が登場する。 各々が登場と同時にダンスを披露するが、しょくぱんまんだけやけにスタイリッシュなダンスをしていて危うく夢女子になるところだった。 まぁ、私はどちらかというとカレーパンマン推しなのでその程度じゃなびかない。
周りにいた子供たちの歓声が最も大きかったのは実はこの時だった。 ばいきんまんが主役のステージとはいえ、やはりアンパンマンの人気は比べ物にならなかった。
この時、私は少し悲しい気持ちになってしまった。 露骨な歓声の違いにばいきんまんはきっと悲しいと感じているだろう。 そのまま悪さを続けようとする素振りの裏には、涙の海が広がっているのかもしれない。 幼き童たちはそういった考えに至らないかもしれないが、その父母たちはきっと似たような思いを持っただろう。 「ばいきんまんが脚光を浴びる日が来ても良いはずだ」と。
でも安心してほしい。 このステージは「ばいきんまんのダンス!ダンス!!ダンス!!!」である。 ここからが本番である。 一度はアンパンマンたちに悪態をついて退場したばいきんまんだが、変装して再びDJブースで音楽を鳴らし始めダンスを披露する。 まぁ結局変装はバレてしまうのだが、その時に、ばいきんまんはダンスショーを準備していたから披露したいのだと皆に打ち明ける。 そして、アンパンマンたちはそれを受け入れる。 今までめちゃくちゃな悪さをやってきたばいきんまんに対しても快くダンスショーを許す慈愛に満ちた心はまさにアンパンマンの本質だろう。
このあとはそりゃもうダンス!ダンス!!ダンス!!!である。
ばいきんまんが用意した秘密のメカもDJブースに登場し、フロアの熱は最高潮に達する。 振り付けには司会のお姉さんやダンサーのお姉さんたちでレクチャーをしてくれるのでキッズたちも参加して一緒に踊れることができる。 これならダンスの振り付けがわからない人たち(私も含む)にも優しい。 振り付け自体は比較的にわかりやすく、手を振ったり回したりするものが多い。 周りの子供たちもとっても楽しそう。よかったなぁ…ばいきんまん、君は人気者だ。
が、ばいきんまんの独壇場もつかの間、ばいきんまんは調子に乗ってBGMのスピードを上げまくってしまい、DJブースのメカが暴走し壊れてしまう。そういうところやぞ。
落胆し咽び泣くばいきんまん。 冷え冷えの空気の観客席。
ああ、なんてことだろう。 子供たちの人気もアンパンマンに負け、せっかく手にした自分のステージも不甲斐ない結果に終わる。 これが悪役という運命なのかもしれない。 定められた役割から抜け出すことのできない呪いじみたこの世界に中指を立てたくなった刹那、司会のお姉さんの一言で世界は変わる。
「ばいきんまんのダンス良かったよね?」
すかさずアンパンマンたちも「楽しかった」と同調。 観客の子供たちも一斉に拍手でばいきんまんを勇気づける。 そう、このひと時は紛れもなく楽しいものであり、それはばいきんまんのおかげだったのだ。 次第にばいきんまんコールの声が広がり、ステージと観客席が一体となりばいきんまんを応援する。 その時、奇跡が起きる。故障したDJメカが復活したのだ。 ステージのみんなは再び流れ出した音楽に合わせてダンスを再開し、さっきよりも激しいパフォーマンスで盛り上げる。 子供たちもさっきまでのボルテージを取り戻して踊り始める。 そうしてばいきんまんのダンス!ダンス!!ダンス!!!は幕を閉じるのだった。
ありがとう、ばいきんまん ありがとう、ばいきんまんを許してくれたアンパンマンたち
きっと、この世界はめちゃくちゃに理不尽な呪いとほんの少しの慈愛で成り立っているのかもしれない。
ばいきんまんのダンスの様子がもっと見たい方は是非以下の公式予習動画をご覧ください。 https://www.youtube.com/watch?v=h8saFrODR6s
フードコート -もうここでええやん-
ほとぼりも冷めやらぬまま1階に戻り、小腹を満たそうとフードコートへ向かった。 入場時にもらったパンフレットの中で、ひときわ輝いていたハンバーガーを求めに来たわけだ。 夕方ともあって人も少なく、列に並ばずにスムーズに注文もできた。 この時は「まぁミュージアムの併設フードコートだからそこそこの質だろう」と斜に構えつつハンバーガーを受け取りまず驚く。
でけぇ〜
あんまりサイズ感がわからない写真で申し訳ないが、チェーン店のそれとは比べ物にならない大きさだ。 しかし、驚いたのは大きさだけではない。
一口頬張ってまた驚きなのはパン(バンズ)の食感だ。 今までチェーン店で食べたハンバーガーのバンズに比べて、表面がややパリッとした食感がして食べごたえがある。 少し大袈裟かもしれないが、バンズ単体で食べてみたいと思うほどだった。 きっとアンパンマンこどもミュージアムだけあってパンには力を入れているのだろう。
あまり横浜には来ない私にとってこのハンバーガーは横浜で一番美味しい食べ物だ。 今後、横浜に来て飲食店に入りたくなったらアンパンマンこどもミュージアムが第一候補といっても過言ではない。それほど満足度の高いものだった。 しかも、ミュージアムにはハンバーガー以外にも色んな店があり、なにを隠そうパン屋さんもある。この日は時間がなくパンを買うことができなかったが、今度は是非とも買って食べてみたい。
横浜に来たらアンパンマン
以上、アンパンマンこどもミュージアムに来てショーとハンバーガーを楽しんだ話でした。
しばらくライブというものに参加していなかった私にとってばいきんまんのショーを楽しんだ時間は最高のものだった。 ついでに美味しいハンバーガーを食べることもできた。 この日の入場料は2400円と割高のように見えるかもしれないが、いろいろ楽しんだ結果としては妥当なものだと思う。
ショーを見るまでは勇気がなくとも、まずは試しに1階の無料スペースにあるフードコートやグッズショップに立ち寄ってみることをおすすめする。そして、楽しいアンパンマンたちのショーを見たくなったら入場してみよう。
横浜に来たらアンパンマンこどもミュージアム!
(親子連れしかいないので、精神力もつけて行こうね)